環境に配慮した梱包って?

管理人あさひの「梱包」についてもっと詳く知っとこ!ブログ

カーボンコーテイング容器

2020.02.11

フランスのメーカーS社により開発されたPETボトルのガスバリアコーティング技術があります。この技術は、アセチレンガスをマイクロ波によりプラズマ化して、PETボトルの内面に0.1μmの厚さのアモルファスカーボン膜をコーティングするといったものです。コーティングの量は無視できる程度で、ボトル重量の1/10000程度です。同じくフランスのK杜は、ガスバリアコーティング技術のラインを導入し、自社成形のガスバリアコーティング技術のボトルに充填したビールを販売しています。
また、他のビール会社M社でもガスバリアコーティング技術のボトルを採用しています。我が国では、H社がこのガスバリアコーティング技術のラインを導入し、ホット販売用緑茶用にガスバリアコーティング技術のボトル提供を行っています。PETボトル成形機メーカーとプラズマCVD装置メーカーとが共同で、PETボトルへのダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜蒸着技術を開発したということです。
PETボトルへのDLC蒸着の工程は、蒸着チャンバーに入れたPETボトルの内外を真空にし、内側にメタンやアセチレンなどのガスを充填して高周波でプラズマ状態にし、内面をDLCコーティングするものです。DLC膜の厚さは20~40nmで、炭素の構造はダイヤモンドに近いとされていますが、水素を含んでいるためダイヤモンドとは異なり、柔軟性があると言われています。ガスバリア性は、単体PETボトルの10倍ということです。この方式によるロータリー式連続DLC蒸着機をM社が完成させています。DLCボトルは、ホット販売用飲料ボトル、ワインボトル、清酒ボトルに採用実績があります